アタッチメントについて、もうひとつ

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アタッチメントについて、もうひとつ

さちこのONE-STEP-FORハピネス

2019/08/25 アタッチメントについて、もうひとつ

こんにちは、心理カウンセラーのふじいさちこです。

 

アタッチメントに関して、もうひとつ書いておきたいことがあります。

 

先日、映画を見ました。「存在のない子供たち」レバノンの映画です。

主人公は、12歳の少年ゼイン、その少年が実の両親を訴えるという衝撃的な内容です。主人公ゼインが求めているもの、それはすべての子供たちにあるはずの「愛される権利」、その権利を手にするまでの長い旅路の物語です。

 

裁判長から「何の罪で?」と聞かれたゼインは、「僕を産んだこと」と答えました。中東の貧民層に生まれたゼインは両親が出生届を出さなかったため、自分の誕生日も知らないし、法的には、社会に存在すらしていないのです。学校へ通うこともなく路上で物を売るなどして、朝から晩まで両親に働かされていました。そこから物語は展開していきます。

 

両親にとって子どもたちは、可愛い存在ではありますが、貧民層の人々にとっては収入を得るためでもあるのです。母親は子沢山で、ひとりひとりのアタッチメントを形成する暇もありません。妹は、11歳と推定されますがアタッチメントの形成途中で、両親の経済的な理由により結婚を強いられてしまいます。彼女は、結婚相手となる男性と対等な関係を築けるはずもなく妊娠し、その妊娠が契機となって命を落としてしまいます。

 

この映画を観ていて、これはレバノンの映画でありながら日本の子どもたちとも無関係ではない気がしました。このゼインの訴えは、日本の子供たちの権利とも呼応するものだと思いました。

 

平成28年に児童福祉法が改正され、第1条に「全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり(中略)その心身の健やかな成長及び発達(中略)を等しく保障される権利を有する」と定めました。驚くことにこの児童福祉法は、昭和22年に最初の児童福祉法が成立されてから59年経ってようやく初めて改正されたのです。

 

この現実は、平成28年まで児童虐待に対応するための法律がなかったという現実でもあるのです。かなりショックなことです。日本って先進国だったのかなあ…と自問した時、「NO」と言わざるを得ず胸が苦しくなります。

 

皆さま、どうお考えになりますか?

 

 

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