ストレスに対処しましょう！

ストレスには、どう対処したらいいでしょうか……

その対処方法について考えてみますね。

ストレス反応は、その人の考え方、対処能力などによって影響されるので、同じストレス場面に2人の人が同時に遭遇しても、2人の反応の仕方は異なってきます。

一般にストレス場面についての対処法（コーピング）として3つを考えています。

「問題焦点型コーピング」、「感情焦点型コーピング」、「回避型コーピング」です。

「問題焦点型コーピング」は、問題を特定して解決のために行動することです。ストレスとなっているもの＜ストレッサー＞を特定して、その問題に直接に働きかけて問題解決を目指します。

「感情焦点型コーピング」は、問題解決を目指すというより、その問題が私たちに抱かせている感情に注目する対処法です。誰かに「ねえ、聞いて！聞いて！」とSOSを出して、話を聴いてもらうことです。

カウンセリングを受けるというのも、この「感情焦点型コーピング」になります。

実際の問題の焦点を置く前に、まず感情に対処しておくことは大切です。

感情に対する対処ができていると、私たちはより良い考え方を得ることができ、状況を正確にとらえることができるようになるので、「問題焦点型コーピング」もとりやすくなるからです。

人生には解決不可能な問題もあるものですが、「感情焦点型コーピング」によって、この「解決」できない問題（例えば、死別など）に対するどうしようもないストレスに対処することも可能となります。

「回避型コーピング」は、嫌な問題はなかったことにして頭の中から追い出してしまおうという方法です。この解決方法は短期的には有効ですが、永遠にその問題を追い出し続けることはちょっと難しいように思います。

いずれは、その問題に追いかけられるような事態になるかもしれないからです。

放置された問題は自然に解決されるはずもなく、やがては悪化してしまう恐れがあります。

もちろん一時的な回避が必要な場合もありますが、人間関係の問題は特にまず「感情焦点型コーピング」を行い、次に「問題焦点型コーピング」を取ることをお勧めします。

ストレスの仕組みを理解することで、自分への理解が深まってストレス対処がうまくいくこといいですね。